あなたは「右と左で体温が違う」と思ったことはありませんか?結論、体温の左右差は心臓の位置や血管の走行、利き手による筋肉量の違いなどによって生じる自然な現象です。この記事を読むことで体温の左右差が起こる理由、正常範囲、正しい測定方法がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.体温の左右差が生じる理由

体温を測定したときに右と左で数値が異なることは、決して珍しいことではありません。
私たちの体は完全に左右対称ではなく、さまざまな要因によって温度差が生まれるのです。
心臓と血管の位置による影響
体温の左右差が生じる最も大きな理由は、心臓と主要な血管の位置にあります。
心臓は体の中心よりもやや左側に位置しており、心臓から全身に血液を送り出す太い血管である大動脈も左方向に出ています。
血液は体温を運ぶ重要な役割を担っているため、心臓に近い左側のほうが血流が豊富になりやすく、結果として左脇のほうが体温が高く出る傾向があります。
これは体の構造上、自然なことであり、多くの人に見られる現象です。
ただし、個人差もあり、必ずしも全員が左側のほうが高いわけではありません。
利き手と筋肉量の違い
利き手側の体温が高くなることもあります。
日常生活で利き手を頻繁に使うため、利き手側の筋肉が発達しやすくなっています。
筋肉は体内で熱を生み出す重要な器官であり、筋肉量が多いほど熱産生も活発になります。
そのため、右利きの人は右側、左利きの人は左側の体温がわずかに高くなる可能性があるのです。
この筋肉量の違いによる体温差は、通常0.2〜0.5度程度の範囲内に収まります。
血流の分布と代謝の違い
体の左右で血流の分布が均等ではないことも、体温差の原因となります。
血管の太さや走行ルート、血流量は左右で微妙に異なっており、これが局所的な温度差を生み出します。
また、体の各部位における新陳代謝の活発さも左右で差があります。
代謝が活発な部位ほど熱を多く産生するため、体温が高くなる傾向があります。
さらに、姿勢や体位によっても血流分布が変化し、それに伴って体温の左右差が変動することがあります。
体温計の測定条件による差
体温の左右差は、測定方法や環境要因によっても生じます。
脇に体温計を挟む角度や深さ、脇の締め方が左右で異なると、測定値に差が出ることがあります。
また、測定前に脇に汗をかいていたり、衣服によって片側だけが温められていたりする場合も、測定値に影響を与えます。
体温計自体の性能や測定時間も重要で、予測式の体温計では測定のたびに若干のばらつきが生じることがあります。
正確な体温を知るためには、測定条件を一定に保つことが大切です。
2.体温の左右差はどのくらいなら正常か

体温の左右差があっても、必ずしも異常というわけではありません。
正常範囲を知っておくことで、不必要な心配を避けることができます。
一般的な体温の左右差の範囲
医学的な観点から見ると、0.2〜0.5度程度の左右差は正常範囲内とされています。
多くの人が日常的にこの程度の差を経験しており、特に健康上の問題はありません。
測定する時間帯や環境、体の状態によっても変動するため、ある程度の幅があることは自然なことです。
ただし、常に1度以上の大きな差がある場合や、急に左右差が大きくなった場合は注意が必要です。
そのような場合は、測定方法を見直すか、医療機関への相談を検討しましょう。
0.5度以内の差は問題ない
0.5度以内の体温差であれば、ほとんどの場合心配する必要はありません。
これは先述した心臓の位置、筋肉量の違い、測定条件の影響などによって生じる自然な変動です。
例えば、左脇で36.5度、右脇で36.8度といった差は、日常的によく見られる範囲です。
重要なのは、左右差の有無よりも、自分の平熱を把握しておくことです。
平熱と比較して明らかに高い場合や、体調不良を伴う場合に注意を払うべきです。
個人差による体温のばらつき
体温には大きな個人差があり、人によって平熱や左右差のパターンが異なります。
ある人は常に左側が高く、別の人は右側が高いということもあります。
また、同じ人でも時間帯や体調によって、左右どちらが高いかが変わることもあります。
大切なのは、自分自身のパターンを知っておくことです。
健康なときに何度か左右両方で測定し、自分の通常のパターンを把握しておくと、異常時の判断がしやすくなります。
3.正しい体温の測り方

正確な体温測定は、健康管理の基本です。
正しい測り方を身につけることで、信頼性の高いデータを得ることができます。
脇での正しい測定位置と方法
脇で体温を測る際は、体温計を脇の中心部、最も深い位置に当てることが重要です。
体温計の先端を下から脇の中央に向けて差し込み、体に対して30度程度の角度で当てます。
脇をしっかりと閉じ、肘を体に密着させることで、測定部位が密閉され正確な測定ができます。
手のひらを上に向けるようにすると、脇がより閉まりやすくなります。
測定中は動かず、じっと待つことが大切で、予測式体温計の場合は電子音が鳴るまで、実測式の場合は10分程度測定を続けます。
測定前の準備と注意点
正確な測定のためには、測定前の準備が重要です。
まず、脇の汗をしっかりと拭き取ります。汗が残っていると、蒸発熱によって実際よりも低い値が出ることがあります。
運動直後や入浴後は体温が上昇しているため、30分程度安静にしてから測定するのが望ましいです。
食事や冷たい飲み物、温かい飲み物の摂取も体温に影響を与えるため、測定の直前は避けましょう。
また、厚着をしている場合は、脇の部分の衣服を調整し、体温計が直接肌に触れるようにします。
測定するタイミングと環境
体温は1日の中で変動するため、測定するタイミングも重要です。
一般的に、体温は早朝が最も低く、午後から夕方にかけて高くなる傾向があります。
平熱を把握するためには、毎日同じ時間帯に測定することをおすすめします。
室温も体温に影響を与えるため、極端に暑い場所や寒い場所での測定は避けましょう。
安静時に、落ち着いた環境で測定することが、正確なデータを得るコツです。
体温計の種類と特徴
体温計には大きく分けて予測式と実測式があります。
予測式は短時間(数十秒)で体温を予測する方式で、忙しい朝などに便利ですが、若干の誤差が生じることがあります。
実測式は測定部位の実際の温度を測る方式で、10分程度かかりますが、より正確な値が得られます。
その他、耳で測る耳式体温計や、額で測る非接触式体温計もありますが、脇で測る方式が最も信頼性が高いとされています。
自分の用途に合わせて体温計を選び、正しく使用することが大切です。
4.右側の体温が高くなるケースとその対処法

右側の体温が高く出る場合の考え方と、適切な対処方法について解説します。
どちらの体温を基準にすべきか
右側と左側で体温が異なる場合、高いほうの値を基準にするという考え方が一般的です。
高く出たほうが、より体の中心温度に近い値を示している可能性が高いためです。
ただし、医学的にはどちらか一方に決めて、常に同じ側で測定することを統一する方法も推奨されています。
例えば「いつも左脇で測る」「いつも右脇で測る」とルールを決めることで、経時的な変化を正確に把握できます。
医療機関を受診する際は、普段どちら側で測定しているか、そのときの値がいくつだったかを伝えるとよいでしょう。
平熱の記録と健康管理
日頃から自分の平熱を把握しておくことが、健康管理の基本です。
健康なときに1日3〜4回、朝・昼・夕・就寝前などのタイミングで体温を測定し、記録してみましょう。
これを数日間続けることで、自分の体温のリズムや平均値がわかります。
左右両方で測定してみて、自分の体温の左右差のパターンも把握しておくと安心です。
体温手帳やスマートフォンのアプリなどを活用して、継続的に記録することをおすすめします。
医療機関を受診すべき目安
通常の左右差は問題ありませんが、以下のような場合は医療機関への相談を検討してください。
| 受診を検討すべき状況 | 理由 |
|---|---|
| 左右差が急に1度以上になった | 測定方法の問題か、何らかの異常の可能性 |
| 片側だけが明らかに熱を持っている | 炎症や感染症の可能性 |
| 発熱や痛みなど他の症状を伴う | 病気のサインの可能性 |
| 脊髄疾患や片麻痺がある | 神経系の影響で左右差が生じることがある |
特に、乳がんの手術後や放射線治療を受けた方、リンパ節を切除した方などは、体温の左右差が生じやすいことが知られています。
このような場合は、主治医に相談し、どちら側で測定すべきか指導を受けることをおすすめします。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 体温の左右差は心臓の位置や血管の走行によって生じる自然な現象である
- 一般的に左脇のほうが体温が高く出やすい傾向があるが、個人差もある
- 0.2〜0.5度程度の左右差は正常範囲内で心配する必要はない
- 利き手側の筋肉量が多いため、利き手側の体温が高くなることもある
- 正確な測定のためには脇の中心部に体温計を当て、しっかり閉じることが重要
- 常に同じ側で測定することで、経時的な変化を正確に把握できる
- 自分の平熱を把握しておくことが健康管理の基本である
- 左右差が急に1度以上になった場合や他の症状を伴う場合は医療機関へ相談する
体温の左右差は多くの場合、心配する必要のない自然な現象です。正しい測定方法を身につけ、自分の平熱パターンを把握することで、日々の健康管理に役立ててください。少しでも不安がある場合は、遠慮なく医療機関に相談しましょう。
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