あなたは「コンタクトをつけているのにぼやけて見える」と思ったことはありませんか?結論、乱視用コンタクトがぼやける原因は、レンズの回転や度数の不一致、汚れや乾燥などさまざまです。この記事を読むことで乱視用コンタクトがぼやける原因と正しい対処法がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.コンタクトで乱視がぼやける主な原因

乱視用レンズが目の上で回転している
乱視用コンタクトレンズは、通常のレンズと異なり、決まった方向で固定される必要があります。
乱視の矯正では、歪んだ角膜の方向に合わせて度数が設定されているため、レンズが回転してしまうと矯正効果が発揮できません。
まばたきをするたびにレンズが動いて視界がぶれる場合は、レンズが目の上で安定していない可能性があります。
レンズデザインには2種類あり、プリズムバラストデザインはレンズ下方に厚みを持たせて重りとし、ダブルスラブオフデザインはレンズの上下を薄くして瞼で挟み込む設計になっています。
自分の目に合ったデザインのレンズを選ぶことで、回転を防ぎ安定した視界を得ることができます。
乱視の度数が合っていない
コンタクトレンズを購入した時は合っていても、使い続けるうちに視力が変化することがあります。
乱視が進行すると、今まで使っていたレンズでは十分に矯正できなくなり、ぼやけや二重に見える症状が現れます。
近視だけを矯正していて乱視を矯正していない場合も、ブレは解消されず、仕事や勉強でのパフォーマンスが低下する可能性があります。
特に夜間の運転中に信号機や車のナンバーが見えにくい、文字がかすんで見えるといった症状がある方は、乱視用レンズへの変更を検討しましょう。
眼科で定期的に検査を受け、現在の目の状態に合った度数のレンズを使うことが大切です。
レンズに汚れや化粧品が付着している
コンタクトレンズの表面に汚れが溜まると、レンズ自体が曇ってかすんだりぼやけたりします。
汚れには外部由来のもの(ハウスダスト、タバコの煙、花粉など)と内部由来のもの(目の分泌物に含まれる脂質やタンパク質)があります。
特に女性の場合、アイシャドウやアイライナー、マスカラなどの化粧品がレンズに付着することがあります。
装着前に手を清潔にしていなかったり、レンズのケアを怠ったりすると、汚れが溜まりやすくなります。
化粧をする際は、コンタクトレンズを装着してからメイクをし、メイクを落とす際は先にレンズを外すことがポイントです。
目の乾燥による視界の曇り
角膜を覆う涙が減少して乾燥してしまうと、目の表面のなめらかさが失われて視界がかすみやすくなります。
コンタクトレンズの装用時は、レンズが涙を吸ってしまうため、裸眼時と比べて乾燥しやすくなります。
パソコンやスマートフォンを長時間使用する方は、まばたきの回数が減り、涙の減少や質の低下を引き起こします。
特にソフトコンタクトレンズは水分を多く含んでいるため、レンズが乾燥すると涙を吸収してしまい、より強い乾きを感じることがあります。
乾燥が進むと目がゴロゴロしたり、痛みを伴ったり、コンタクトが外れにくくなるなどのトラブルにつながります。
コンタクトレンズの左右を間違えている
左右で度数や乱視の軸が異なる場合、コンタクトレンズを左右逆に装着すると視界がぼやけます。
メニコンが500人を対象に行ったアンケートでは、左右を間違えて装着した経験があると回答した人が71%を占めました。
特にソフトコンタクトレンズは、異なる種類を使っていない限り、左右のベースカーブがほぼ同じで見た目の違いがほぼないため、間違えやすくなっています。
対策として、装着前にパッケージで左右の確認をすることや、左右がきちんと分かれたケースで保存することが有効です。
レンズケースから取り出す際は、必ず「右」「左」を確認してから装着する習慣をつけましょう。
2.乱視用コンタクトレンズの仕組みと特徴

乱視とは何か?症状をチェック
乱視とは、角膜や水晶体が歪んでいるため、ピントが一点に合わず、物がぼやけたり二重に見えたりする状態です。
正常な目の角膜が野球ボールのように均一なカーブであるのに対し、乱視の目はラグビーボールのように一方向に歪んだカーブになっています。
主な症状としては、近くも遠くも見えにくくなる視力障害、片眼で見ても物が二重に見える単眼複視、目の疲れやすさなどがあります。
夜間になると見えにくくなり、物がにじんで見えたり、文字がかすんで見えたりする場合も乱視の可能性があります。
乱視には正乱視と不正乱視があり、正乱視は眼鏡やコンタクトレンズで矯正できますが、不正乱視は角膜がでこぼこしているためソフトコンタクトレンズでは矯正できません。
乱視用レンズの回転防止デザイン
乱視用コンタクトレンズは、目のゆがみの方向と反対のゆがみを持ったレンズを正しい向きに合わせて装着することで、互いに打ち消し合って矯正します。
通常のコンタクトレンズはまばたきをすると角膜上で回転しますが、乱視用レンズは回転を抑制する特殊なデザインになっています。
プリズムバラストデザインは、レンズの上が薄く下に向かって徐々に厚みを増す形状で、厚い部分が重りとなり正しい向きを維持します。
ダブルスラブオフデザインは、レンズの上下方向が薄く左右方向が厚い形をしており、薄い部分を上下のまぶたと眼球で挟み込んでレンズの回転を抑えます。
最近では、さらに左右を少し厚くして安定性を増す工夫がされたコンタクトレンズも登場しています。
乱視用レンズと通常レンズの違い
乱視用コンタクトレンズは、通常のレンズと比べて方向によって屈折の度合いが違う作りになっています。
乱視はある一方向とそれに対し90度逆の方向の屈折が違うのが原因ですので、その方向に合わせた矯正が必要です。
通常のレンズは球面度数(PWR)だけですが、乱視用レンズには乱視度数(CYL)と乱視軸(AX)という追加のデータが必要になります。
レンズの製造工程が複雑になることや、広い製作範囲が必要になることから、通常のレンズと比べて価格が多少割高になるケースが多くあります。
しかし、弱い乱視であれば通常のソフトレンズでも多少の乱視矯正効果があり、必ずしも乱視用レンズが必要ない場合もあります。
軸(AXISまたはCYL)の重要性
乱視用コンタクトレンズのパッケージには、AXまたはAXIS(乱視軸)とCYLまたはCY(乱視度数)という記号が記されています。
AXISは乱視の方向に合った角度のことで、0度から180度までの数値で表され、人によって異なります。
180度よりも±20度の場合は直乱視、90度よりも±20度の場合は倒乱視、それ以外は斜乱視となります。
CYLは円柱レンズの度数を示し、0.25刻みの数値で表され、数字が大きいほど度数が強くなります。
乱視用レンズでは、この乱視度数と軸度の両方が正しく合ったレンズを装用する必要があり、どちらか一方でもずれると十分な矯正効果が得られません。
3.コンタクトがぼやける時の対処法

コンタクト用目薬でうるおいを補給する
乾燥が原因でぼやけている場合は、コンタクトレンズ用の目薬を用法・用量に沿って点眼することが効果的です。
目薬を選ぶ際は、「コンタクトレンズ対応」などの表記があるものや、防腐剤が入っていないものを選びましょう。
人工涙液型目薬は成分が涙に近く、涙液不足や乾燥による異物感を改善し、すべてのコンタクトレンズを装着したまま使用できます。
特に基本的に一度装用したら捨てる時にのみ外すワンデータイプのレンズを使っている方にもこの方法がおすすめです。
定期的に目薬をさすのが難しい場合は、コンタクト装着液を活用すると、レンズ装用前にレンズ自体に垂らして保湿効果を持続させることができます。
レンズを外して洗浄液で丁寧に洗う
脂質による汚れなどは目薬だけで対応することが難しいため、一度取り外して洗浄液で洗いましょう。
ワンデータイプ以外を使っている方は、外した時に丁寧にこすり洗いをして保存することが重要です。
コンタクトレンズのケアは、専用の洗浄液を使って丁寧にこすり洗いをし、つぎ足し・使いまわしをせずに保存液を毎回交換する必要があります。
清潔な手でケアを行い、眼科医の指示や取扱説明書に従って正しい方法でケアを行ってください。
状態が改善しない場合は目に傷がついていたり、何らかの病気にかかったりしている可能性も考えられるため眼科で相談しましょう。
装着前後のメイクのタイミングを見直す
化粧品の付着が原因であれば、コンタクトレンズの装用とメイクの順番を見直すことが大切です。
基本は、化粧の前に清潔な指でコンタクトレンズを入れ、装用が終わってからメイクをします。
メイクを落とす際も、コンタクトレンズを外すのが先で、「コンタクトレンズが先」と覚えましょう。
まつ毛の根元やまぶたの内側にメイクをすると、コンタクトレンズに付着する可能性が高まるため、目に近すぎる化粧はできるだけ避けましょう。
ハンドクリームやクレンジング剤、ウォータープルーフの化粧品などを使用した後は、しっかり石鹸で手を洗ってから装着してください。
酸素透過率の高いレンズに変更する
目の角膜に必要不可欠な酸素が不足すると、角膜の透明度が保てなくなり視界がぼやける原因になります。
酸素透過率に優れた「シリコンハイドロゲル」という素材でできたレンズは、長時間使用してもぼやけにくく快適に使うことができます。
シリコンハイドロゲルは、酸素透過率が高いだけでなく、うるおいを保つ効果があるため、まるで着けていないような着け心地です。
同じタイプのコンタクトレンズでも、製品によって乾きに対する強さは大きく異なります。
今使っている製品より乾きに強いものがあるなら、眼科で相談してそのコンタクトレンズを試してみるのもよいでしょう。
眼科で度数や目の状態を再検査する
コンタクトレンズのピントが合わない原因はさまざまで、自分では判断できません。
まずは、眼科で目の状態や度数を確認してもらいましょう。
コンタクトレンズは高度管理医療機器のため、初めての購入だけでなく、買い替えの際も眼科医の処方が必要です。
目に合わないコンタクトレンズは不調の原因になることもあるため、見え方に違和感があるときは必ず眼科を受診しましょう。
強い乱視がある方で乱視の入っていない通常のソフトレンズを使っている方は、乱視用のソフトレンズに変更することで、ぼやけや疲れといった症状が改善する可能性があります。
4.乱視用コンタクトを快適に使うためのポイント

正しいレンズケアの方法
1Dayタイプの使い捨てコンタクトレンズ以外は、外すたびにお手入れが必要です。
お手入れをおろそかにしたり、やり方を間違えたりすると、レンズに汚れがたまって目のトラブルを引き起こす恐れがあります。
正しいお手入れ方法はコンタクトレンズの種類によって異なるため、眼科医の指示やケア用品の取扱説明書に従いましょう。
コンタクトレンズのケア用品選びにも注意が必要で、ハードレンズ専用の保存液はソフトレンズに使えません。
特定のケア用品しか使えないコンタクトレンズもあるため、自分の使っているコンタクトレンズをよく確認した上でケア用品を選びましょう。
装着前は必ず清潔な手で扱う
コンタクトレンズに汚れや細菌などがつかないように、着脱前には必ず石けんで手指を洗いましょう。
手を清潔にしていないと、ハウスダストやタバコの煙などの外部由来の汚れがレンズに付着しやすくなります。
特に化粧品を使う方は、手に残った化粧汚れが付着してしまう可能性があるため注意が必要です。
清潔な手で扱うことは、レンズを清潔に保つための最も基本的で重要な対策です。
また、爪が長いと角膜を傷つける可能性があるため、コンタクトレンズを扱う際は爪を短く切っておくことも大切です。
使用期間を守って定期的に交換する
コンタクトレンズの使用期間は必ず守りましょう。
使用期間を過ぎたコンタクトレンズを装着すると眼障害のリスクがあります。
1DAYや2WEEKなどの使い捨てや定期交換のタイプは、期間が明確に決まっているため守りやすいですが、長期使用タイプのものも眼科医の指示に従いながら劣化具合や使用状況に応じて交換する必要があります。
また、開封・未開封にかかわらずに装着可能な期間を示す「使用期限」にも注意し、使用期限が過ぎたものは使用しないでください。
レンズの使用期間を守ることで、常に清潔で安全なコンタクトライフを送ることができます。
長時間装用を避けて目を休ませる
コンタクトレンズの装用時間が長いと、目に負担がかかり、乾燥が起こる可能性があります。
特に目の疲れや乾燥が気になる人は、装用時間を短くすることも対策のひとつです。
コンタクトレンズの素材によっても装用時間の目安は変わりますが、8時間くらいまでの連続装用に抑えるように調整しましょう。
帰宅後はなるべく早くコンタクトレンズを外し、メガネに切り替えることで目を休ませることができます。
乱視用ソフトレンズはレンズの一部が厚いため、安全性においては近視用のソフトレンズに比べてさらに劣るため、長時間の装用はできるだけ控えましょう。
定期的な眼科検診を受ける習慣
目の状態は日々変化するため、購入時は度数がぴったりだったとしても、使い続けるうちに視力が変化して度数が合わなくなるのは珍しいことではありません。
定期的に眼科検診を受けることで、視力の変化や目のトラブルを早期に発見することができます。
コンタクトレンズを装用している方は、3ヶ月に1回程度の定期検診が推奨されています。
検診では、視力検査だけでなく、角膜の状態やレンズのフィッティング状態も確認してもらえます。
自覚症状がなくても定期的に検診を受けることで、快適で安全なコンタクトライフを長く続けることができます。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 乱視用コンタクトがぼやける主な原因は、レンズの回転、度数の不一致、汚れ、乾燥、左右の間違いである
- 乱視用レンズは回転を防ぐ特殊なデザイン(プリズムバラストまたはダブルスラブオフ)で作られている
- 乱視用レンズには乱視度数(CYL)と乱視軸(AX)の両方が正しく合っている必要がある
- ぼやける時の対処法として、コンタクト用目薬の使用、レンズの洗浄、メイクのタイミング見直し、酸素透過率の高いレンズへの変更、眼科での再検査がある
- 快適に使うためには、正しいケア、清潔な手での扱い、使用期間の厳守、長時間装用を避けること、定期検診が重要である
- 防腐剤フリーの人工涙液型目薬がコンタクト装着時の乾燥対策に効果的である
- シリコンハイドロゲル素材のレンズは酸素透過率が高く、乾燥しにくい
- コンタクトレンズの装用時間は8時間程度までに抑えることが目の健康のために推奨される
- 定期的な眼科検診で視力の変化や目のトラブルを早期発見できる
- 乱視用レンズは通常のレンズより製造が複雑なため価格が多少割高になることがある
乱視用コンタクトレンズは正しく使えばクリアな視界を取り戻せる便利なアイテムです。この記事で紹介した対処法と日々のケアを実践して、快適なコンタクトライフを送りましょう。見え方に不安を感じたら、迷わず眼科を受診することが大切です。
関連サイト: 日本眼科学会

